エンジニアブログ 2022.10.20 CSCE 2022 in USA 国際学会で研究成果を発表 三重野 武彦です。 信州大学とセキュリティの共同研究を実施しています。 報告が遅くなりましたが、ようやく記事を書ける時間が作れました。 [国際学会-CSCE2022] 2022 World Congress in Computer Science, Computer Engineering, and Applied Computing の国際会議が、 2022年7月25日~28日に、米国ネバダ州ラスベガスの「Luxor by MGM Resorts International」で開催されました。 国際会議には約2,000人の参加者、21の主要なトラックが含まれ、122の技術・研究・パネルセッション、 および多数の基調講演とチュートリアルが行われました。 この会議はセキュリティを始め、コンピューター サイエンス、コンピューター エンジニアリング、データ サイエンス、 人工知能、STEM、および応用コンピューティングの研究者が年に1度開催される最大の5つの会議の1つです。 約75の国と地域からの参加者が来ています。 私は2日目の7月26日に研究内容を発表してきました。 [発表プログラムはこちらです->CSCE2022] [研究内容] 開発中の認証プロトコルに、暗号プロトコル評価フレームワークの国際標準ISO/IEC29128を適用するため、 設計プロセスに自動検証ツールの導入を検討しています。 そのため、暗号プロトコルの自動検証ツールであるTamarin-proverとProVerifを用い、秘匿性の安全性検証を共通鍵暗号方式と公開鍵暗号方式のそれぞれで比較しました。 ツールの特徴、コードの可読性、攻撃導出のログ出力内容等の調査から、役割に応じた自動検証ツールの使い分けを考察しています。 [最後に] 今後は、本来我々が実施したい、実務で扱う暗号プロトコルの安全性評価とプロトコル開発設計の支援に向けて、両者の記述能力を探ることを実施していきます。 更に、暗号の専門家に特化したモデル検証ツールや定理証明ツールだけではなく、これらツールの良い特徴を取り入れ、ITアーキテクトやエンジニアが求めている、 検証結果が分かり易い自動検証ツールの新しい開発を模索し、安全性の保証がどこまで出来るのかを明確にしていきます。 [LasVegasの街の写真です。] この記事を書いた人 データ&リサーチグループの三重野です南の下田育ち、トレランと数学好きの企業研究者。現在は、信州大学大学院にて、セキュリティの基礎研究をしていますよ。